競馬予想には様々な要素が関係しています。その中でも「脚質」は競走馬の個性でもあり、レースにも大きく影響する部分です。
そのため、競馬新聞にも脚質が掲載されていますが、特殊な記号などで記されているためただ見ただけでは何がなんだかわかりませんよね。
そこで、この記事では競馬を始めたばかりの人や、競馬新聞を普段利用したことの無い人にもわかりやすいように競馬新聞での脚質の見方や脚質の種類、レース展開や流れとの関係性についてご紹介していきたいと思います。
競馬新聞から脚質など様々な情報を読取ることができるようになれば、競馬予想を今まで以上に楽しんで行うことができるようになりますし、また、予想の精度も高めていくことができるでしょう。
競馬新聞での脚質の見方
それではさっそく競馬新聞での脚質の見方をご紹介していきたいと思います。
競馬新聞には、コーナーでの通貨順が掲載されています。そして、脚質はそれを元にして見ていくことになります。通過順位は□で囲まれた数字で表され、出遅れなどの振りがあった場合、○で囲まれます。(不利の表記については競馬新聞によっても異なる)
脚質はレースで想定される位置取りを表したもので、状態(逃げや先行有利など)やコース形態、レース展開が考えられており、競馬予想を行う上で重要な項目になっています。
- 逃げ…スタートから先頭を走ることで「ハナを切る」とも言われる
- 先行…先頭から3番手4番手に位置取りし、最後に抜け出すこと
- 差し…馬群の中団に位置取りを行い、最後に差してくること
- 追い込み…後方で待機し、最後の直線になって勝負をかけること
- 自在…レース展開に応じてどの位置取りからでも勝負できること
脚質には上記のような種類があり、競馬新聞では下記のような記号で表記されることがあります。
- 逃げ…←□□□
- 先行…□←□□
- 差し…□□←□
- 追込…□□□←
なお、競走馬の脚質はコーナーの通過順位から判断することになりますが、1レースのみではその馬の脚質であるとはいえず、競馬新聞の馬柱全体を見て、その馬がどのような通過順位でレースをしていたのかということに注目する必要があります。
また同じように出走頭数も重要な項目です。例えば5番目の通過順位だったとして、7頭などの少頭数のレースだった場合、通過順位は5番目だったとしても出走頭数が少ないので後方からの競馬だったということになります。
競走馬の脚質を判断するときには、このように出走頭数や競馬新聞に掲載されている馬柱全体を見て判断することが重要であるということをしっかり覚えておきましょう。
しかしながら、競馬新聞で脚質を判断したとしても、出遅れがあった場合などはいつも先行する馬も先行できずに後方からの競馬になります。
競走馬の脚質について考えても、100%その通りになるわけではありません。そこが競馬の面白いところでもありますが、難しいところでもあります。
競馬の脚質とは?
それではここからは競馬の脚質について詳しくご紹介していきたい思います。
得意な脚質は、その競走馬が持っている身体能力や気性によっても異なることがあります。
- 逃げ
- 先行
- 差し
- 追込
- 自在
上記の5つの脚質について解説します。
逃げ
まずは「逃げ」です。ただ逃げとはいっても、馬の性格によっても違いがあります。
自分で前にいきたがる気持ちの強い馬もいますし、臆病なため逃げというスタイルになっている場合もあります。
キタサンブラックも逃げることがありましたが、キタサンブラックの場合、早めにペースアップして他の馬に足を使わせつつ、自らは残るというレース展開をしていました。キタサンブラックのタフさがわかりますね。
ただし、キタサンブラックの場合は逃げだけでなく差しの競馬もできる競走馬です。そのためキタサンブラックの逃げは戦略的なものだと言えます。
逃げの脚質の競走馬にも戦略的な逃げだったり、逃げてこそその馬の良さが出るタイプたったり、様々です。
先行
先行という脚質は、逃げている馬のすぐ後ろで競馬を進めていきます。レースセンスのいい競走馬が先行することもあれば、レース最後の瞬発力勝負では勝てる見込みが薄い馬が先行で粘るという場合もあります。
競走馬の中には一度行くと止まらない馬もいますが、先行の場合は序盤は前にポジショニングしながらもギアの上げ下げが行わなければいけないため、素直に騎手の指示に従うことができることも大切です。気性が荒すぎて言うことを聞かないのではギアの上げ下げはできません。
また、先行馬は逃げ馬をつつき、レースをペースアップさせることもあります。そのため、レースの流れを先行馬が作ることもあります。
競馬は基本的に先行や逃げの場合は不利を受けにくくなります。後方を走る馬に比べれば、先行馬は簡単に馬群をさばくことも可能です。
出走している頭数によっても異なりますが、18頭のフルゲートの場合、逃げ馬を除く4番手から5番手までが先行馬のポジションです。
差し
差しは先行集団のすぐに後ろで中団〜後方から競馬を進めていく脚質のことです。
差しの戦法を取るのは瞬発力のある馬で、一度エンジンをかけるとなかなか止まることができない競走馬や行き足が先行馬ほどはつかないという馬が差しの戦法を取ることが多いです。
射程圏内に先行馬を入れながら追いかける形でレースを展開していき、後半になって勝負を仕掛けます。
中団から後方からレースを進める差しは馬群の中から抜け出すのに手間取ることや、レースの流れに左右されてしまうことも少なくありません。
コーナーで大外を回るとそれが響くこともあります。
追込
追込は最後方に近い、差しよりも更に後ろの場所からレースを進める脚質です。
高い瞬発力を持った競走馬が得意とする脚質で、一度エンジンがかかるとなかなか制御することができない「走り出したらとまれない」タイプの競走馬が追込の戦法をとることもあれば、逃げ馬と同じように、臆病さから追込の戦法をとることもあります。
レース序盤は馬のリズムを大切にし、レースの最後で一気にギアを上げるという競走馬向きです。
スイッチが入って、走るモードになると手に負えないところがあった馬なので、すごく気をつかいました。それで、いつもうしろから行っていたんですが、ディープとは一戦ごとにいい感じになってきたので、集大成という思いで乗りました。
上記はディープインパクトについて語る武豊騎手のコメントです。ディープインパクトも一度エンジンを止まらなくなってしまうタイプだったようですね。
自在
自在は差しでも先行でも結果を出せるタイプのことを咲いています。
レースの流れによって位置取りをしながら進めていくことが出来るため、幅広い競馬に対応することができます。
脚質とレース展開や流れとの関係
脚質はレース展開や流れにも大きく関係しており、一般的にハイペースなレース担った場合は差しの馬や追い込みの馬にとって有利、逆にスローペースになれば逃げ馬、先行馬に有利だと言われています。
とはいえこれが当てはまらないケースもあり、それもまた競馬の面白さの一つと言えるでしょう。
まとめ
競馬新聞の脚質の見方や脚質の種類について、レース展開や流れとの関係をご紹介させていただきましたがいかがでしたでしょうか?
脚質は競馬予想を行う際にもとても重要なポイントになる項目です。
競馬新聞から脚質を読み取ることができれば今まで以上に精度の高い競馬予想を行うことができるようになるでしょう。